鷲谷修也講演会

数日前のことですが、ワシントン・ナショナルズからドラフト指名をうけ、
ルーキーリーグを過ごして帰国した鷲谷修也くんの講演会に行ってきました。

「一億円もらっても高校時代には戻りたくない」と笑う鷲谷くんは、
中学1年になるときに、ちょうど室蘭にシニアのチームでできたので、
それに入ったものの、駒大苫小牧のセレクションは、受け直して
なんとか入部できたとのこと。

それでも、「どうやってアピールしよう?」
「とにかく監督に見てもらおう」と1年で先輩にはわるいけど
練習が終わると毎回監督室の前のティーバッティングのネットを取って、
自主練したそうです。

1年秋の神宮大会からメンバー入り。
バットを横から出せという監督のいうことを聞かず、
最短距離で出すことにこだわり一時メンバーから外れるものの、
「たくさん応援してくれる人がいるのをわかっていたので、
そういう人のために」監督のいうことを聞いてベンチ入りメンバーに復帰。

そんな彼の「人生を変えた一言」が、アイスホッケーの監督の言葉
「スポーツバカは、スポーツを取ったらただのバカだ」
そんなことをいうとはまったく思っていなかったそうで、
3年になってから(甲子園が終わってから?)は勉強したそうです。

勉強しているとき、正直練習より楽だなと思ったとのこと。
「先につらいことを経験したのが、あとに役に立った」

筑波大学に落ちたその日に、アメリカに留学することを決め、
「筑波の教授を見返す」と書いた紙を部屋に貼って、
困難にありがとうの精神で毎日過ごしたそうです。

カリフォルニアの短大ならどこの四大でも通じるよということで、
自分が活躍した映像を編集したビデオを数校に送って、
唯一連絡が来た学校に進学。
遊びの誘いが入らないように携帯も持たずに文武両道を貫き、
講演会では卒業スピーチの映像も見られました。

「文が武を高め、武が文を高める」
投げて、打って、やすんでいるときにどういうことを考えるかが、
絶対野球には必要。

困難は必ずある。
ひとつのサイクルとして、困難があって成功がある。
このサイクルを続けている人が成功している。
挑戦しないと困難もこない。
たくさん当選して困難にめぐりあって成長する。

中学1年のときは一番足が遅く、高校のときは守備が苦手だったので、
「守備と走塁を評価されて」と言っても、誰も信用しない。

たくさんの可能性を伝えたいという彼は、
過去に例がないのでどういう選手になるのか自分でも楽しみ。
自分一人の自己満足でなく、たくさんのものを背負っている。

くちにすることで、応援してくれる人が現れる。

私が感じる鷲谷くんの強みは
監督へも、学校へも、メジャーのセレクションのときもそうですけど、
アピール力が桁はずれに優れている。

もうひとつ、質問力というか意見する力。
自分というものをしっかりもち、香田元監督にも意見するし、
アメリカ行きを決めたあとに世話になった先生にも、
「先生はライティングとスピーキングを徹底してお願いします(遠藤友彦「鷲谷修也の挑戦」)」
と、単語やリスニングは自分でやったそうだ。

さらにもうひとつ、他人のため。
応援している人への感謝の気持ちを忘れずに、
さらにそれをエネルギーにしている。
講演会やマスコミに対しても
「口にすることで、(さらに)応援してくれる人が現れる」

来場していた野球少年たちも、握手会(?)で、
真剣なまなざしでいろいろ質問していました。

まだ、講演会の残っている地域もあるので、
ぜひ会場に足を運んでみることをおすすめします。
詳しくは鷲谷修也講演会 – 「熱血!野球塾」へ。

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